「インターネット実名制」という主張は既存メディアの壮大な陰謀説

 「『インターネット実名制』はインターネットにその地位を奪われることを恐れた既存メディアの陰謀なんだよ!!!」

 「な、なんだってー!!!」

 まぁ、ネタですが。基本的にテレビとかラジオとか新聞とか雑誌とかは、一部を除いては表に出ない人が作っているわけです。書いている人は著名な人かもしれないけど、その人に依頼をしたり、どんなことを書かせるかは編集者とかディレクターとかプロデューサーなわけです。これを使って、自分が言いたいことを自分の姿を表に見せずに世に出したり、自分の誘導したい方向に読者を誘導したりできるわけですね。ライターさんだって、ペンネームを駆使することで自分の姿を見せずに記事をかけるわけです。

 もし、「インターネットでのすべての発言に実名が必要」となったら、問題が発生したら即120%自分の責任になるわけですよ。尾ひれがついて、自分が発言したこと以上の責任を負う羽目になっちゃったり。いっぽう、テレビとかラジオとか新聞とか雑誌とかは、多少ミスってもその個人に影響が及ぶことはほとんどないでしょう。

 また、いま「インターネット実名制」を主張する有名人の方はほとんどが自分の媒体を持っていません。他の媒体に記事を売ったり、取材した情報を売って食っているわけです。この場合も、問題が発生した場合自分がダメージを受けることは少ないんじゃないでしょうか。自分も昔某編集部で「ひろゆきを出せ!」という電話を何回か受けたことがありますが、出せるわけないじゃないですか。その場にいないんだし、どこに居るかもしらないんだし。

 ということで、「インターネット実名制」を訴える人はとりあえず常に自分の名前と連絡先を去らしながら発言してみるといいんじゃないでしょうか。ちなみに私は以前、アレな人の対処に失敗して3行の誹謗中傷文のみが書かれたメールを10通くらい連続でもらったことがありましたが、結構へこみました。最近は慣れたけど。